バンコクで長年整体師として、痛みに苦しむ患者さんの治療に数多くあたってきた一リーブクリニック(旧てしま整体院)の手島院長。何処にぶつけたわけでもないのに痛い、辛いという方への治療を得意とされています。そんな原因不明の痛みの解決には、手島先生の長年の叡智が詰まったメソッドです。
普段は常連の患者様にしか共有されていなかった、ゴッドハンド手島先生流オリジナルメソッドの一部をお話いただき、その手技を確立された経緯や理念についても詳しく伺いました。
痛みをゼロにはできない現代医療
現在、一般的な病院医師が診察をする時は、患者さんの主訴に対しての対処療法が一般的です。実はあまり知られていないことですが、現代医療は「痛みをゼロ」にすることを主目的とせず、「社会復帰」をすることを主軸としています。基本的に腰が痛いなら腰を、怪我したらそれが治るまでを集中して治療を施し、仕事ができる体に戻すだけ、なのです。
現代の医療現場は「病院が持っている理念」と「患者さんが病院に求める目的」にずれが生じている状態にあるといえます。 日本も、昭和初期ごろであれば「最初の頃より痛みが良くなっている」というところで患者さんは症状が良くなっていると判断し満足していました。しかし時代は令和。もっと高い角度から痛みが全て無くなることを望む患者さんが増えています。
旧来の医療アプローチでは治ったと感じず、満足出来ない層は、巡り巡って当院に来ます。うちの患者さんの多くは「何もしていないのに痛いんです」と訴え、痛みに対する直接的な原因にお心当たりがない方が大変多いです。自分では原因不明なのに、あちこち痛いからそれを消してほしい、というお願いをされます。我々はそれに対し、医学とは別角度の整体アプローチから「痛み」に向き合います。
何もしていないのにどうしてこんなに痛い?
患者さんの多くは「何もしていないのに痛い!」というカオスな状態で来院されています。確かにどこかにぶつかったりしたわけではない。怪我も打撲もない。だけど痛い。
私たちがそのような訴えの患者さんを根治療法するために、まず見るのが、その方の持っている「癖(くせ)」です。
癖とは、無意識的に体がその所作を選んで、継続的にやっている動作のことです。例えば、テレビや映画を長時間見ている時見てる側の人間を、写真や動画を本人の目線が切れた場所から撮って、後で見せてみると「意外…」という言葉が返ってくる。足を組んでいたり、肘を片方ばかりついていたり…癖自体は自覚はなく、人それぞれです。
整体師である私が「癖」についてお話しする時、今すぐその悪癖をやめましょうという話をするつもりはないのです。重要なのは「まず自分には癖があるということを認める」こと。そこから体の改善の一歩を踏み出せるということ。このことをまず患者さんにしっかりとご理解いただいています。
癖でとっている行動には反動を伴います。体がバランスを取ろうとする時に、患者さんの痛みに間接的につながっていることが多いのです。長年の整体師としての経験上、患者さんが癖に気付けば、主訴は抜本的な解決の方へ向かっていくと考え、手技に採用しています。
科学的なアプローチで、自分の癖に気づく
ひとことに「癖」といっても、環境次第では全く自分の癖に気づかないことはたくさんあります。私は、トイレの便座カバーを小用後戻すということが長年できないでいました。しかし、いざその癖に気づいて直そうと思ってもなかなかできなくて、3年も直すのにかかったのです。このように、癖とは一朝一夕に治らないのです。
痛みの原因がわからない患者さんにとって、一番厄介なのは、普段の自分の癖を殆ど自覚することができないという点です。当院では、自分の体の使い方の「癖」に気づくことを治療の第一歩と定め、科学的なアプローチも用いた様々な方法をご提案しています。
自分の癖を知り、改善する
①精密検査の数字で「癖」を知る
何事も、まずは客観的に知るところから。自分の体の使い方の癖に気づくことは、一見遠回りなようで根治療法の肝心要。当院では毎回精密検査を実施しています。痛みを取るための治療やストレッチの指導のほか、しつこいくらい何度も検査を実施しています。体の変化を数値で見ることは根治療法への大切なステップ。来院頻度が週2程度でも、診療時間内の検査で数字の変化から、日常生活の癖をある程度把握することができます。
②癖を克服すれば、運動嫌いでも「良い姿勢」に!
体を抜本的に治そうとする時に、一般的に思いつくのが「いい姿勢」をすること。姿勢をピンとすることではないでしょうか?私自身も、整体業界に入りたての頃は背筋をピン!すれば健康になれると思っていました。
しかし、人間の体というのは、15分と同じ姿勢ができず、それ以上同じ姿勢を保とうとすれば筋肉が固まってしまいます。そういうイキモノとしての性質にきちんと向き合わなければいけません。
そこで当院が編み出した方法は、患者さんの主訴を改善するために、それと関連のある患者さんの癖を見直して、患部と影響のない範囲で、ちょっとずつ改善すること。そのためのすごーく簡単なストレッチを生活習慣に取り入れてもらう、というものです。私自身運動が大嫌いなので、大袈裟なストレッチやスポーツとは全く逆ベクトルのものしか発想しないし、メニューも作れません笑。動きとしては驚くくらい地味でちょっと退屈なものです。患者さんにとってとても「こんなもので何が変わるの?」という狐につままれたような運動法になりますが、これを継続することで自己治癒力が活性化され、主訴の改善に結果を出しています。
なぜ無意識に自分が疲れる姿勢をするのか?
脳はバランスを取るためにあらゆることをするよう働きかけてきます。その中には、冷静に考えたらどうしてそんなことをやってしまっているんだろう?という動作も含まれます。
姿勢に関する癖でよくあるものに「足を組んですわる」という所作がありますが、あれは実際のところ股関節が軽く脱臼している状態で、そのことを冷静に考えたら自分で自分の体を苛めて、わざわざ疲れる姿勢をとっている、ということになります。(実際に股関節の痛みが主訴の患者さんにはその癖を治すためのストレッチ方法を指導して足を組まなくなるまで、道のりをつけます)
こうして、体はさまざまな体験を身体感覚として記憶していて、様々なトリガーに紐づけています。例えば、勉強机に肘をつく癖のある人が、受験勉強の時にその姿勢を保って勉強したらいい点数が取れて、志望校に合格できたなど、成功体験があるとそれを無意識にやっているなどのケースがあります。もっとシンプルにいうと、一度乗れた自転車にはまた乗れるというのと、全く同じなのです。
人それぞれ、疲れる体の場所が違うのは、癖がそれぞれ違うからなのです。それを本来のニュートラルな健康体に導くには一人一人にカスタムメイドされた個別のアプローチが必須なのです。当院のユニークさはそういったところにあります。
「もっと早く来れば良かった…」
当院にくる患者様の多くは、他の病院や整体で治らなかった方達ばかりです。みなさん口を揃えて「もっと早く来れば良かった」とおっしゃいます。我々としては、本当に早く、いの一番にうちに来てよ!と思っているのは内緒です笑。
通常の医療アプローチではなかなか治らない方の最終受付先になっているようです。我々も使命として受け止め、患者さんひとりひとりにあったホスピタリティの高い治療に尽力しています。バンコクでお身体のことで悩まれている方は是非お越しください。
INFO
✳︎てしまクリニックは下記の場所に移転し、クリニックの名前が変わりました。下記の情報をご確認ください。
移転先のご案内
クリニック名:Relieve Clinic(リリーブ クリニック)
診察受付時間
毎日 9:00-11:00 / 14:00-18:00
場所:https://goo.gl/maps/RCjsqq1h7N4kr6VD6
ホテルHoliday Inn Bangkok SukhumvitのG階(Soi22側)
駐車場:有り(当院で駐車券にスタンプを押すと3時間無料)
Tel:095-849-1736
LINEID:@949gnfui